英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く心がけ3(土屋 雅稔 著)

英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く心がけ3(土屋 雅稔 著)

何回やっても覚えられない?

 

「何回やっても覚えられないんですけれど、どうしたらいいでしょう?」と感じている人は多いようです。

 

本人からすれば、切実な問題ですよね。

 

でも実際は、これは錯覚にすぎません。
 
というのも、「何回も」やっていないからです

 

仮に、一つの単語を一日に10回のペースで暗唱するとして、毎日続けても一年で3650回。10年で36500回です。

 

これだけ繰り返したとしても、「何回も」ではないのですが、「何回やっても覚えられない」と言っている人は、実際は、100分の1である365回もやっていないのではないでしょうか。

 

個人差はありますが、300回も繰り返して暗唱すれば、たいていの単語は覚えられるものです。準1級レベルの単語であれば、一つの単語を50回くらい繰り返せば、たいてい覚えてしまいます。1級レベルの単語も、100回くらい繰り返せば、たいてい覚えられるものです。

 

「何回やっても覚えられない」と感じている人は、まず何回やっているのか、事実を確認するようにしてみましょう。

 

自分が思っていたよりも、はるかに少ない回数しかやっていないことがわかるでしょう。

 

そのうえで、1000回でも10000回でも、何回でも繰り返し暗唱する覚悟をもって、単語暗記にトライしてみてください。そういう覚悟をもってトライすると、不思議なもので、100回も暗唱することなく、すぐに覚えられますから。

 

 

事実でないことは、口に出す意味がない。

 

「何回やっても覚えられない」というのは、事実でないので、ナンセンスです。そして、ネガティブなことなので、口に出すだけマイナスになります。

 

英語学習について口にするときは、以下の二点を気にすると良いでしょう

 

・事実かそうでないか
・ポジティブかネガティブか

 

事実でポジティブなことは、なるべく口に出しましょう。

「単語暗記はやればやるだけ上達するから、やりがいがある!」

 

 

事実でなくネガティブなことは、口にしないでください。事実でないのでナンセンスです。しかもネガティブな自己暗示がかかってしまうので、口にすればするほどマイナスになります。

「何回やっても覚えられない。。。」

 

 

事実でなくてもポジティブなことであれば、自己暗示をかけてモチベーションを高める戦略という意味では良いかもしれません。スポーツ選手が試合前に自己暗示をかけるのに似ているかもしれませんね。

「私は世界でいちばん頭が良いので、単語暗記なんて簡単!」
ただ、事実でないと自分で分かっているので、自分でも白々しい感じがしてしまうかもしれません。

 

 

事実であればネガティブなことであっても問題ありません。問題を直視できるという意味で良いかもしれませんね。

「私は今日は体調を崩してしまい、単語暗記をする意欲がわかなかった。」
口に出しても問題ありませんが、明るい気持ちにならないので、あまり口に出さないほうが良さそうですね。

 

事実でポジティブなことを口に出す習慣を確立するのがベストです。

 

 

理想論は捨てよう。現実的にいこう。

 

単語暗記の方法については、さまざまな人が、さまざまな「~すべき」という理想論をとなえています。

 

文脈で覚えるべき(関連記事「英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く技術3」はこちらをクリック)
例文で覚えるべき
耳から覚えるべき(関連記事「英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く技術3」はこちらをクリック)
書いて覚えるべき(関連記事「英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く技術2」はこちらをクリック)
語源で覚えるべき(関連記事「英語ボキャビルの思い込みや誤解を解く技術2」はこちらをクリック)
可算・不可算を意識するべき
一つの単語に複数の意味がある場合は、すべての意味を覚えるべき(関連記事「英単語の覚え方の基本手順」はこちらをクリック)
ニュアンスを意識するべき
派生語・同意語・反意語を覚えるべき

 

(上記のような理想論のうち、とらわれている人が多そうなものについては、リンク先にて別記事を設けていますので、クリックしてください)。

 

しかし、当たり前のことですが、単語は、自分が覚えやすいように覚えればOKです。

 

どんな覚え方にも、弱点がありますので、それを把握しておくことが大事です。

 

文脈で覚えるべき
 文脈で覚えようとすると、大量の英文に接する必要があります。しかし、大量の英文に接する時間のある人は少ないでしょう。また、大量の英文に接して文脈で覚えたとしても、復習するのが大変です。大量の英文を保管しておいて、おりにふれて再読しなくてはならないからです。

 

例文で覚えるべき
 例文で覚えようとすると、覚える負荷が高くなります。例文一つを覚えるほうが、単語一つを覚えるより大変だからです。

 

耳から覚えるべき
 似ている音を聞き分けできるのであれば良いのですが、聞き分けできないのであれば、あまり効率的ではありません。たとえば、sin と thin を聞いて区別できない場合は、音声を聞いても気休めにしかならないでしょう。また、電子辞書やCDですべての単語の発音を確認しようとしていると、時間がいくらあっても足りません。

 

書いて覚えるべき
 口に出して覚えるほうが早いです。また、紙や鉛筆や机を必要とするため、いつでもどこでも学習できなくなります。

 

語源で覚えるべき
 すべての単語に覚えやすい語源があるわけではありません。

 

可算・不可算を意識するべき
 単語の意味を一つ覚えるだけで苦労しているのに、そんな余裕がある人はいないでしょう。

 

一つの単語に複数の意味がある場合は、すべての意味を覚えるべき
 同上

 

ニュアンスを意識するべき
 同上

 

派生語・同意語・反意語を覚えるべき
 同上

 

理想論にはとらわれず、柔軟な姿勢で、現実にできることをやっていくと、成功しやすいです。

 

 

 

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