5分で書ける「普段の英語の授業で使える指導案」その2
授業(Do)、評価(Check)そして改善(Action)
実際の授業は、このシートに従って進めるだけ(Do)です。ある程度経験のある英語教師であれば、これだけの情報でも十分授業を進めることが出来ます。
肝心なのは、終わった直後の評価(Check)です。
出来るだけ記憶が鮮明なうちに、赤ペンでメモを記入します。例えば、「時間が足りなかった活動」「生徒が飽きてしまった活動」「生徒が集中して取り組めた活動」などです。
もし、同じ教科で別のクラスでの授業が残っている場合は、これを参考にして再挑戦(Action)しましょう。
PDCAサイクルは短期間で繰り返すと、成長が早くなります。短期間に改善しながら同じ授業を繰り返すことは、英語教師のスキル向上において非常に効果的だと思われます。
すべて終わったら、ファイルに保管しておきましょう。
できれば週末にでもまとめてスキャナーに取り込んでおいて、クラウドにPDF形式で保管するといいと思います。ファイル名はあとで検索しやすいように、20160625_2_比較級(日付・学年・学習項目)など工夫してください。
来年以降、同じところを指導する時に、一度目を通しておけば、一段高いステージからスタートできます。また、プランを立てるときのさらなる時間短縮にもつながります。
「普段の授業に使える指導案」のその他の活用方法
出張などの時は代講の先生にお願いすることになりますが、毎回、ワークブックの自習形式というのも能がないものです。別の英語の先生に代わってもらえるなら、このシートを渡して授業をしてもらいましょう。
打ち合わせは、シートを指さしながら説明するだけなので5分あれば大丈夫。他の先生が普段やっている授業を体験できるので、人によっては喜んでくれるかもしれません。実際、「特に問題なく終わったよ。」と言ってもらえることが多いです。
今回は略式の指導案ですが、研究授業を控えていて本格的な指導案を作成しなければならない時も、普段からこれを使っていると、かなり少ない労力で準備が終わります。
もし、初任者の人から相談されたなら、指導テンプレートと過去数年分のデータを見せるだけで、十分役に立つはずです。
研修やセミナーを受講した直後は、モチベーションが最も高いときです。関連した項目を瞬時に検索して、アイデアを応用できないか、検討するといいと思います。PDFファイルにコメントを記入できるアプリもありますので、利用してみましょう。
クラウドに保管してあれば、セミナー会場からアクセスできます。休み時間に、講師に直接質問する時にも、資料を見せながら話が出来るので、よりよい回答が期待できます。
他の英語の先生とこの方式を共有できるなら、さらにデータが蓄積されていきます。誰でも過去に扱った授業にアクセス出来るようにしておけば、最も役に立つ情報のデータベースが出来上がります。いろいろ活用法を探してみてください。
参考文献: 『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』 浅田すぐる著
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