英語教員にとって英検・TOEIC・TOEFLには意味がある1

英語教員にとって英検・TOEIC・TOEFLには意味がある1

英語の検定・資格試験には意味がある①

 

あなたは自分の英語力を客観的に測ったことはありますか?

 

英検やTOEIC、TOEFLなどの検定・資格試験における自分の英語力を数字として把握していますか?

 

一度受けたら終わりではなく、何度も繰り返し受験しようという意識と行動力はありますか?

 

英語教師の中には、教壇に立つことで満足しているのか、あるいは日々の忙しさからこれを言い訳に自分の英語力を向上させるための自己研鑚を怠っているのか、上記のような試験を受けない人が驚くほど多くいます。

 

検定・資格試験などでは本当に英語力を測ることなどできないという批判的視点から敬遠している場合もあるでしょう。

 

確かに、これらの試験によって本当に英語力を測ることができるのか、何の技能をどこまで測ることができるのかといった批判や議論は必要です。

 

しかし、だからと言って何も受験しないのと積極的に受験するのとではわけが違います。

 

議論はどうあれ、検定・資格試験の結果を数字として有しておくことには意味があります。

 

モチベーションの維持のため

 

その一つは「目標設定によるモチベーションの維持」です。

 

生徒が大学合格などの目標を目指すように、私たち指導者も何らかの具体的な目標を持っておくと、これを達成するために勉強や訓練を行わざるを得ません。

 

別項(「自分はあくまで「英語の」指導者である、と自覚する」)でも述べたように、特に学校の教師は自分が英語の指導者であることを忘れてしまうほど多忙で、なかなか自己研鑚に励む時間を作ることが容易ではありません。

 

しかしそのような状況でもあえて受験することで、どうにかしてそのための時間を確保しようとする工夫が生まれます。

 

英語の指導者としての意識を保つためにも、そして自身の力を向上させるためにも、受験機会を確保することは有益なことだと言えます。

 

指導者としての説得力のため

 

もう一つは、「指導者としての説得力の演出」です。

 

たとえばあなたが英検2級の合格を目指している高校生だとして、その指導を教師に仰ぐとき、準1級以上を取得している先生と、英検など受けたこともない先生のどちらに教えてもらいたいと思うでしょうか?

 

海外留学を目指してTOEFLを受験しようとするとき、必要なスコアを満たしている先生とそうではない先生のどちらがより頼りがいがあるでしょうか?

 

もちろん、英検やTOEFLなど受けたことがなくても、これらを指導するに十分な力を持った指導者は多くいます。

 

実際に、昨今では社会的なニーズや大学が活用しているといった背景からTOEICの授業を行う高校も登場していますが、受験未経験の先生が教えているケースは少なくありません。

 

英検の指導についても同じことが言えます。

 

(中には不安になるほど点数の低い先生が教えていることもあり、これはさすがに問題だと思いますが。)

 

しかし生徒にとっても指導者にとっても、「受験し結果を残している」という事実が、心理的に大きな影響を与えるものです。

 

「受験経験と結果がある自分だから教えられる」

 

この内なる声が生み出す自信は説得力となり、

 

「受験経験と結果がある先生だから教えてもらいたい」

 

と生徒の期待を呼ぶのです。

 

その意味では、検定・資格試験の受験は「この人なら頼れそうだ」と思わせるための演出として活用できると言えるのです。(もちろん、受験経験があれば一層自信を持って教えることもできるというメリットもあります。)

 

 

ただ、そうは言っても、そのためにわざわざ自分の持っている合格級や獲得スコアを生徒に知らせる必要はないだろうと思われるかもしれませんが、ときに生徒は授業中などにストレートに訊いてくるものです。

 

「先生は英検何級を持っているのですか?」
「先生はTOEIC何点ですか?」

 

嘘をつくことももちろんできますが、私はいつも素直に答えるようにしています。

 

 

 

検定・資格取得は自己研鑚であり、生徒にお手本を示すための布石でもある

 

私たち指導者は、教壇に立ちさえすればその日から英語の全てを知っていることになるわけでなければ、母語(多くの場合は日本語)と同程度に英語を使いこなせるようになるわけでもありません。

 

だからこそ自己研鑚は必要で、その積み重ねが力量を上げることや生徒との信頼関係を築き上げることに繋がります。

 

 

検定・資格試験にはいろいろな問題があることは事実です。しかし英検をはじめ多くの英語系資格は、4技能を試すための良い実践の場であり、これをプロのネイティブスピーカーらによって採点、点数化してもらえることは、ある程度は英語力の客観的証明になるはずです。

 

英語教員の立ち位置の担保として、あるいはステータスのようなもの(悪く言えば単なる自己満足を生み出すもの)として取得するのも良いでしょう。

 

いずれにしても、具体的な数字目標を掲げて目指すことで、自己研鑚の絶えない向上意識を持った指導者となり、その自信と誇りを携え堂々と生徒の前で指導することができるようになってください

 

 

分からないことを追求したり、身の回りのあらゆる英語に目を向けたり、受け取った知識を生かして更なる理解を求めたりすることの大切さを別項でも述べています。

 

それらに加えて、自ら検定・資格試験を受験してください。

 

何度受験しても構いません。

 

私は特に単価も安く実施回数の多いTOEICに関しては何度も受けています。

 

常に貪欲に学習と訓練を続けてください。

 

そして運用能力としての英語力を磨いてください

 

授業では生徒に読解やリスニングの問題を解かせるだけでなく、英作文や音読をさせたり、場合によってはスピーチやディスカッションをさせたりすることもあると思います。

 

どのような内容でも、生徒にやらせる前に、自らこれを実践しお手本を示すことができなければなりません

 

検定・資格試験の受験はその布石でもあるのです。

 

 

→次項では具体的に目指すべき級やスコアについて解説します。

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