英語の授業の失敗例をたくさん見ると、良い授業が出来るか?

英語の授業の失敗例をたくさん見ると、良い授業が出来るか?

英語の授業の失敗例をたくさん見ると、良い授業ができるか?

 

優れた人はどんなことからも学ぶ、と言われています。実際、同じものを見ても人によって感じ方やその後の行動が全く正反対だったりするのを見ると、つくづく人間は目で見ているのではなく、頭(脳)で見ていることを思い知らされます。

 

それでは、我々英語教員が他人の失敗した英語授業をたくさん見た時に、それを良い授業へと活かすことができるのでしょうか?

 

 

なぜ、人は他人の失敗に興味を持つのか?

 

英語の授業に限らず、友人との会話、講演会などで語られる話において、他人の失敗談はウケがいいです。自慢話を延々と聞かされるより、ドジな話や笑えるような失敗談の方が、その人の印象がアップする傾向があります。知らない人との距離を縮めようとする時は、有効な手段ですね。

 

さて、なぜ失敗談が興味を引きやすいのかと言えば、聞き手側に2つの心理が働くからだと推測します。

 

ひとつ目は、「人の失敗を知ることによって、満足感や安心感が得られるから」です。完全にダークサイドな人間の感情なのですが、こうした面があることは否定できません。自分より下の人を見て、安心するわけです。

 

問題なのは、ここに浸っている人は努力して向上しようとしないことです。

 

二つ目はポジティブなものですが、「失敗を多くみて、成功パターンを見出そうとする」というものがあると思います。一見前向きで好ましいと思われるこのタイプの人達もまた、なかなか成功するのは難しい、と私は思うのです。

 

「失敗しないこと=成功パターン」となるか?

 

例えば、ある学校で毎朝、15分間の英単語テストを実施したとします。1回20問で全100回、合計2,000語を扱ったとします。半年後、生徒のボキャブラリーレベルを図るテストを実施したところ、ほとんど向上が見られませんでした。

 

さて、この「失敗談」から「成功パターン」を見出すことは出来るでしょうか? 失敗したのは、一回の単語数が多すぎた/少なすぎたから? 一日一回のテストの頻度が不適切だったから? 復習を三日毎/一週間毎/二週間毎/一カ月毎/にするべきだった?

 

このことから分かるのは、失敗パターンには膨大な数があるということです。つまり、「失敗じゃないこと=成功」とは簡単に結論づけられないのです。

 

 

成功例を見た方が効率がよい

 

今度は、毎回授業の最初に5問の英単語テストを実施したとします。その単語は、授業内に発音・アクセント・意味・使い方をきちんと教師が生徒に伝えます。さらに家庭学習時の注意事項も伝えます。例えば、「声を出して読み上げながら、書くといいよ。」というアドバイスです。

 

5問のテストが5回終わったところで、一度目の復習のテストを実施。さらに、複数回、単語テストを実施して、生徒が単語に触れる頻度を増やします。半年後、生徒のボキャブラリーを測定したところ、大幅な向上がありました。

 

さて、この成功事例からは、多くの学びがあります。「大切なことは家庭学習に任せずに、授業で扱う」「単語に触れる頻度を高める」などです。これを自分の授業に取り入れれば、同様の効果を得ることはそれほど難しくないです。

 

 

勤務校の上手い先生に教わるのが最も効率がよい

 

今、自分の英語の授業において何らかの課題がある、と感じているならば、やはり上手な人の授業を見せてもらうのが一番です。もし、同じ学校の他の英語教員で評判のよい人がいるならば、その環境に感謝した方がいいです。生徒が自分と同じという条件がそろっているわけですから、成功パターンの精度が高いからです。

 

もし、学校や生徒が違うと、「いや、そもそもあそこの生徒とウチの生徒では、実力が違うから。」という言い訳をしてしまったり、そもそも本当にそのような前提条件が無視できないケースもあるからです。

 

注意点を挙げるならば、あまりにもすごい人(スーパー・ティーチャー)の授業を見ても、参考にはなりません。目指そうにも到達しえない高いレベルなので、ほとんど不可能だからです。現実的なところで、「良い授業」をしている先生を探しましょう。

 

もう一つの注意点は、自分と根本的にスタンスが異なる人もまた、参考にはなりませんし、すべきではないと思います。

 

文法力を高めてインプットを十分にやりながら、アウトプットにつなげて本当に英語が使える人を育てる、という自分のスタイルを信じているなら、「受験が最終目標」と公言している先生のアドバイスには、耳を貸すべきではないのです。

 

やはり自分が目指す方向の一歩先にいる人を見つけ、その先生から成功パターンを頂く、というのが一番効率が良いと思います。

 

将来、自分が一歩先にいる人の立場になったら、後輩が求めて来たら気持ちよく自分の知識や経験をシェアしましょう。自分が空っぽになるまで他人に与えると、不思議なことにまたそこに新しいアイデアや知識が増えていくもので、確実に「自分のためになる」からです。

 

関連ページ

英語で授業するため(オールイングリッシュ)の戦略
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
英語授業のwarm-up~導入部をオールイングリッシュ化してみよう
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
生徒をはげます~英語で授業
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
生徒をほめる~英語で授業
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
Greeting~英語で授業
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
ウォームアップ「単語の読み上げ」~英語で授業
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
「英語で授業」~誤文訂正
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。
指名をする~英語で授業
「英語で授業をしたことがない」「英語で授業ができない」という英語の先生の悩みを克服するための実践的な戦略を紹介します。