How do you think? と What do you think?

How do you think? と What do you think? 「あなたはどのように思いますか?」はどっちが正しい?

疑問詞のHowを誤用してしまうケースについて、どのように教えたらいいのでしょうか?

 

「あなたはどのように思いますか?」
× How do you think?
○ What do you think?

 

動詞の機能や文構造に従って、適切な疑問詞を使うことを意識する

 

What do you think? か How do you think? かを考える前に、目的語としての名詞についての理解が必要です。

 

以下の3つの文を見てください。

 

①I know John.
「私はジョンを知っている」
②I know John’s brother.
「私はジョンの兄(弟)を知っている」
③I know that John has a brother.
「私はジョンに兄(弟)がいることを知っている」

 

いずれもknowという動詞を用いた文ですが、他動詞であるknowの後ろには目的語として名詞が置かれます。

 

①ではJohnという単独の名詞、
②ではJohn’s brotherという名詞のまとまり(名詞句)、
③ではthat John has a brotherというSV構造を持った名詞のまとまり(名詞節)

 

がそれぞれ目的語に置かれ、すべて名詞(のまとまり)としてはたらいています。

 

他動詞の目的語には名詞が置かれる。このことをまずは確実に理解させてください。

 

 

ではこれらの文を、疑問詞を用いた疑問文に書き換えるとどのようになるのでしょうか?
(構造理解が重要であるため、意味的な不自然さはここではひとまず横へ置いておきます。)

 

①と②では「人物」を尋ねることになりますから、これをwhoに置き換え、
Who do you know?
「誰を知っているの?」
となります。

 

このときのwhoは「ジョン」や「ジョンの兄(弟)」といった「人物」のことですから、名詞です。

 

③の文では、人物名ではなく知っている対象としての「ことがら」を尋ねることになりますから、これをwhatに置き換え、
What do you know?
「何を知っているの?」
となります。

 

このときのwhatは「ジョンに兄(弟)がいること」という「ことがら」ですから、やはり名詞です。

 

つまり、いずれの場合でも、他動詞knowの目的語としての名詞を尋ねているため、whoやwhatといった名詞のはたらきをする疑問詞を用いて疑問文を作る、ということです。

 

 

ではthinkについて考えてみましょう。

 

I think that John is a kind person.
「私はジョンは親切な人だと思う」

 

thinkもknowと同様、that節を後ろに取ることのできる他動詞です。
ということは、③の例と同様、that以下はその目的語の名詞としてはたらいているということになります。

 

ですから、これを疑問文に書き換える場合も、③と同様、「私」が思う対象としての「ことがら」を尋ねるため、名詞のはたらきをするwhatを用いて、

 

What do you think?

 

とするのが正しい表現、ということになります。

 

 

ではhowはどのようなときに用いるのでしょうか?

 

“How did you sleep?” “I slept well.”
「眠りはどうでしたか?」「よく眠れました」

 

“How do you come to school?” “By bus.”
「あなたはどうやって通学しているのですか?」「バスです」

 

これらの会話から分かるように、疑問詞howは「どう」という意味の「状態・様子」や、「どうやって」という意味の「方法・手段」を尋ねています。

 

そしてその答えはwellという副詞やby busという前置詞句(この場合副詞句)で受けていますね。

 

つまりhowは名詞ではなく「状態・様子」や「方法・手段」を尋ねる副詞としてはたらいているということです。

 

そのため、How do you think?は誤りとなるわけです。

 

日本語では「あなたはどう思いますか?」のように「どう」を用いて尋ねることが普通ですが、だからと言ってそれをそのままhowとしてはいけません。

 

whatやhowの誤用を防ぐためには、日本語訳を手掛かりに指導するのではなく、英語の動詞の機能や文構造に従って適切な疑問詞を使い分けるように意識させることが大切です。

 

 

whatとhowを用いた場合で文法的には正しくても意味が異なるケース

 

最後に、whatとhowを用いた場合で文法的には正しくても意味が異なるケースをご紹介します。

 

What did you think of the story?
「その物語についてどう思った?」

 

whatは考えることがら、つまり考えの対象ですから、この文は意見や感想を尋ねています。

 

How did you think of the story?
「君はどうやってその物語を思いついたの?」

 

howは「状態・様子」や「方法・手段」ですね。この文では「手段・方法」を尋ねていることになります。

 

ちなみに、think ofは「~について思いを馳せる、思いを巡らす、想像する」とか「~を思いつく、思い出す」といった意味の表現で、このときのthinkは前置詞を従えていることから自動詞として用いられています。

 

他動詞thinkの方がより積極的に内容を考えるようなニュアンスがあります。

関連ページ

英語の5文型を教えた後、使役動詞や知覚動詞を用いた文章を文型的にどのように教えたらいいのでしょうか
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
comeが「来る」ではなく、「行く」がgoではないケースに学ぶ基本動詞の指導
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
英語文法を考えるスタンス
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
英語の文法指導は心理の指導
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
情報構造から文型を理解する1
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
情報構造から文型を理解する2
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。
英語文法を単純化して教える際のジレンマ
英語の文法について深く知ることは、中学生や高校生に教える時にも役立ちます。受験レベルで満足せずに、一歩深い理解をしたい方のために、記事を書きました。