英語学習にまつわるエピソードのストックを

英語学習にまつわるエピソードのストックを

英語の習得に必要なことは、すべて〇〇から学んだ、のパターン

 

街の書店で自己啓発のコーナーの前を通ると、よくありがちな本のタイトルに「人生に必要なことは、すべて〇〇から学んだ」というようなものがあります。あることを別の何かになぞらえて捉えなおすというのは、古今東西人気があるという証拠でしょう。

 

英語教師が授業の中で、英語学習のコツやモチベーションアップの話をすることは、大いにすべきだと考えています。というのは、英語はある程度色々な能力が総合的に向上して時間が経過しないと、効果を実感することが出来ず挫折しやすいからです。

 

努力の方法は間違っていないのに、効果が自覚できないばかりに途中で学習をやめてしまったとしたら、本当にもったいないことです。「今、取り組んでいることは後で必ず結果が出る」「こういう理由で、このような訓練が有効なんだ」という話は、発展途上にある学習者にとって大いに励みになります。

 

英語学習に関して言うと、実技科目なので、運動系と相性がいいような気がします。あまりマイナーなスポーツを持ち出しても生徒の共感を得られないでしょうから、一般的な「筋トレ」から何が学べるか、を考えてみたいと思います。(もっと適切なものを各自で考えるきっかけにしてください)

 

 

例えば、こんな話

 

  •  ジムに行くと、体形と比較して明らかに重すぎる重量を扱っている人は、ケガをする。

 

英語学習の初心者が、裁判を扱ったシリアスなドラマや映画を教材にして、英語を勉強すると間違いなく挫折する。(ケガはしませんが、その後英語嫌いになる可能性が大なので、ある意味ケガをしたようなものです。)

 

  •  初心者のうちは、ちょっと頑張ってお金を払ってでもパーソナルトレーナーをつけると、飛躍的に筋力が向上する。

 

よい英語教師に恵まれると、英語が好きになったり、英語力の伸びが加速する。時には、お金を投資してでも、評判の良い先生に指導してもらうとリターンが大きい。(英語に限らず、何事においても言えることですね。)

 

  • パーソナルトレーナーがだらしない体型だったら、指導に説得力が無い。

 

英検2級にしか受からない英語教師だったら、指導に説得力が無い。(やっぱり英語が出来る人に教えてもらいたいですよね。検定が無駄ではない理由のひとつです。)

 

  •  フォームがダメだと、筋トレの効果がない。

 

自己流で英語学習しても、いつまでたっても英語力の向上は見られない。(世の中にはある程度マニュアルがあるわけですから、活用しましょう。そこはオリジナルを追求したり、ケチったりするところではありません。)

 

  • ベンチプレス(胸のトレーニング種目)を伸ばすためには、背筋・脚力も必要。

 

スピーキングを伸ばすためには、文法力・リーディング力も必要。(狙ったスキルだけを独立させてトレーニングしても、効果が薄いか、そもそも無理ということです。全部のスキルが総合的に向上してこそ、伸びるということ。)

 

  • 最も運動効果の高いスクワットは、吐くほど辛い。

 

効果の高い英語学習法は、楽ではない。(地道な音読を年単位で続けることは効果は高いですが、決して楽ではないですね。)

 

 

「トンネルを掘った男の話」と「信号機のカウントダウン」

 

何かの本で読んだ話です。ある男が何年も苦労をしてトンネルを掘りすすめました。来る日も来る日も掘りましたが、なかなか反対側にはたどり尽きませんでした。徐々に男は「もう無理なのではないか」と思い、ついに精神が蝕まれ、トンネルが完成する前にあきらめてしまいました。

 

その後、別の男がそのトンネルに入り、続きを掘ったところ、シャベルひとかきで反対側に到達しました。

 

この話の教訓は、いろいろあるのですが、人間はあとどれくらいやれば成功するのかが見えないと、挫折しやすいということです。よく信号機で、青に変わるまでの秒数がカウントダウンされるものがありますが、ドライバーのイライラを解消するためだと思われます。あとどれだけ待てばよいか分かるから、それまで待てるわけです。

 

英語学習でもこのようなカウンターがあればいいのですが、あとどれくらい今のトレーニングを積んだら、自分が目指すレベルに行くのかは残念ながら可視化できません。でも、英語学習者の先輩である「英語教師」には、このカウンターの役割がある程度出来るはずです。

 

正しい学習法を続けることによって、あとどれくらいで目指すレベルに達することが出来るのか、時々、生徒に教えてあげることは学習を継続させるために、非常に大切であると考えます。

 

まとめとなりますが、生徒が分かりやすい例えをもって、英語学習の正しい方法を伝えることは、授業時間の一部を削ってでもするべきです。そして、今の努力をあとどれくらいすれば、目指す目標に到達するのか、という目安を示すことも同じくらい大切です。日頃から、「生徒の心に刺さる話」をストックしておきましょう。

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